どういう経験を積みたいか 2023

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求職エントリというものを書く。このブログは会社の人にも読まれているのを知っているので先に弁明をしておくと、転職をたくらんでいるわけではない。ただの求職エントリだ。社内にも向けて自分はこういう経験を積みたいと言うことを言っておきたくて書いた。社内外問わず仕事のマッチングは個人側が発信しないことにはマッチのしようがないと思っているからだ。またいざ転職市場に出てその時点でのマッチングを探すよりかは、先に希望だけ書き置いておけば長い時間軸でのマッチングでも出来て効果的だと思って書いている。それに転職のお誘いをもらったときに「自分はこういうこと考えています」と正確に伝えられるようのリファレンス(目的としてはこれが一番デカい)としての役割も期待して書いている。なのですぐ転職しようとして書いているわけではないことを先に弁明しておく。

改めて書くとこの文書の目的は “自分がどういう経験を積みたいかを考えているかを表明することで社内外問わずマッチングしたい” というところにあり、いま積みたい経験は 3 つあるのでそれを表明する。

10→100 や 100→100 ではなく 0→1 の仕事をしたい

特にこれまでの自分のキャリアパスは大企業での仕事であり、大きな仕事の1部分しか担当できていないので自分で仕組みを作ると言う経験が足りていない。また、自分の書いたコードで数字を稼ぐという経験もない。ブログ書いたりしているのはそういった数字を見るのが好きといったこともあって、数字に対してはそれなりにこだわりを持っているのだが、仕事で一開発者として数字指標をハックすることができないので、そういった数字指標にコミットできる仕事をしたい。

なのでこれから開発組織を立ち上げる会社だったり、事業を立ち上げるといった会社や仕事を探している。自分のプレゼンス不足だと自覚はしているものの、立ち上げの話が僕の頃に回ってくる頃にはだいたいもうコアの部分が造られていて、それをスケールするための手を動かす人としていつも声がかかる。実際そういう仕事(突貫工事で作られたコードベースになんらかの制約をほどこしていったり、チーム開発でスケールできるような形に書き換えて行く仕事)は得意でそれなりにバリューも出せていたと思うのでそういう正のスパイラルで声をかけてもらえるものの、自分が求めている仕事ではない。むしろ 0→1 の経験がないから声がかからなくて経験が積めないという負のスパイラルに入っているのでそれを打破したい。0→1 やピボットの繰り返しはコードベースを捨てたりが辛いという同業者の声を聞いたりもするが、自分は辛くないと思うので嗜好としては向いているとも思っている。

またこういう軸で言うと自分が積んでいない経験としてはマネジメントというものもあり、すでにある程度完成している組織でマネージャとして働くというのも面白そうだとは思うものの、ちゃんとできる自信がないのでそれは考えていない。

教育系の仕事をしたい

自分のバッグボーンは教育心理学や教育工学といったところにありやっぱりそういうところの社会問題に関心がある。どうしてファーストキャリアで教育をやっていないかというと色々理由があるのでまた時間があるときにそれだけをブログにしようと思っているのだが、一言で言うなら教育系での事業はビジネスもプロダクト開発も難しいと思っていて、それに耐えられる戦闘力を身につけるためだ。

大学院のときは初等教育や高齢者コミュニティを対象とした研究だったが、自分が一番関心あるのはテストなどで計測ができる分野の教育であり、それの最適化に興味がある。いわゆるアダプティブラーニングに関心がある。ただ理論というよりは実装の方に関心があり、いかにさまざまな分野にアダプティブラーニングを実装していけるかというところに関心がある。アダプティブラーニングの理論も一通りは抑えているので、ベイジアンネットワークと IRT を使った推薦システムくらいであれば実装もできるだろう。ただどちらかというと ML モデル よりかはシステムそのものの開発に興味がある。特に自分は大学進学を間違えたことや異業種からエンジニアになったりといった背景から、学び直しやリスキリングに興味がありそういった分野の支援をする仕事をしたい。なので LMS などの教育支援システムを開発する仕事をしたいし、教育業界で仕事をしていくためのキャリアをそろそろ積み上げていきたい。

技術広報や DevRel をしたい

自分のプログラミングスキルだが、できる・できないで言うとできなくはない方だとは思う。ただその程度なので本物のエンジニアには一生勝てないし追いつけないと思っている。なのでコミュニティ内で技術での勝負はできないし、技術で自己実現はできないと思っている。はっきりいうとプログラミングは苦手だ。でもプログラミングは好きだ。自分の人生全般に言えることだが、好きなことはだいたい苦手なのである。そんな自分もこうやって 3 年近く技術ブログを書き続けられているのでやっぱりプログラミングは好きだとは胸を張って言える。こういった自分の特性を考えると技術広報や DevRel という職種が気になっている。特に Fastly の DevRel が気になっていて、ドキュメントにあるコードも DevRel が開発しているらしい。自分もよくいろんな SDK などの使い方例とかをブログに書いているしそれが趣味なので、もしかしたら好きを仕事にできるのかもしれないと思っている。教育系に関心があることにも関係するが何かを伝える仕事をしたい。

ただそのためには開発者向けのサービスを作っている会社に行く必要があり、そうなると外資を目指すことになるので英語の壁がある。一応いま英語を勉強しているがいつになったら実を結ぶのかは分からない。面接に挑戦できるようになるだけの英語力がないのですぐに受けに行くとかはしないが意識はしている。

日本語でもできる仕事としてはテクニカルライターや商業誌専門の著者も方向性としてはありえると思ったが、その辺はよく土地勘はわかっていなくてちゃんと考えられていない。

どういう優先順位で考えているか

自分の最終的な目標だったり仕事を生きがいにするための仕事としては「技術で教育課題を解決する仕事」か「技術広報」だ。だが 1hop でそこに辿り着く必要はないと思っており、まだ焦らなくて良いと思っているので自分の戦闘力を高めるために 0→1 な仕事に挑戦するといった方向も考えている。ただやはり一番自分に合う仕事は技術広報だと思っているのでこのキャリアパスを優先的に模索している。

転職するとしたらいつか

今のところはあと 1,2 年は今の仕事を続けるつもりではいる。通しでこのエントリを読むと今の会社に対する不満の爆発に見えるかもだが、今の会社はいわゆるメディア系で転職当時に積みたかった経験を積む会社としてはベストマッチしており、辞める理由がない。元々今の会社に入った理由は日本で一番コンテンツの配信技術が強い会社だと思ったからだ。これも伝えることを軸としたキャリアを築く上では間違った選択ではなかったと思うし、その見込みは正しかったことも日々の成長で実感している。むしろ他にいい会社がなければ定年まで居てもいいかなとすら思っている。今の会社には当時無職の自分を拾ってくれた恩もあるので、ここで得た経験はなるべく会社に還元したい。なので社内で新しい機会にマッチするものがあればそれに挑戦したい。

そのためよほど条件が合わない限りは転職は考えていない。もちろん DM などいただけると嬉しいが転職を目的に返信をしないし keep in touch を目的とした返信になると思う(keep in touch っていう表現を使ってる人みてたら使いたくなった)。ただこれまでソフトウェアエンジニアとしてのキャリアパスしか考えたことがなかったので、技術広報や DevRel、教育事業へのキャリアに関する話は分からず普通に情報を知りたくてそういう話であれば DM をいただけると嬉しい。(※DM はそのときの気分や忙しさによっては無視するかもしれません。)